院長ブログ
舌癌 前癌病変 白班(板)症
先日の北野武の番組で舌癌、前癌病変、白班症の話が出ていました。患者さんからの電話でいろいろな質問が出ましたので・・・「先生私は癌でしょうか?」「あまりに症状が同じなので・・・」
「実際に診もしないで判るかいな」 「痛ければ癌ではありません」 「でも癌は痛いと聞きますし」 「末期の神経まで侵食したものは痛いかもしれませんが初期のものは痛みません」 では痛いのは・・・ そう言われそうで「痛いのはジョクソウ(外傷)或いは結核性のもので 痛くなければ通常癌性あるいは梅毒性の潰瘍です。」 「梅毒ーーー!」
話をすればするほど「ドツボ」になりますので 「ま、一度見せて下さい」 で話を切り上げましたが実際のところ私は癌を15件発見しています。 でも口の中の癌(口腔癌 歯肉癌 舌癌 咽頭癌等)はその内3件しかないのです。後は白血病、肝癌、肺癌等です。 口腔癌は癌(悪性新生物疾患)の中では1%に過ぎません。しかし顔に出来る新生物はいろんな意味で厄介で悲惨ですので皆さんが関心をお持ちになることは大切なことと思います。
人騒がせな番組でしたが皆さんがお口の中のことに興味をお持ち頂けるのならばそれもまたよしです。
定期健診
「また3ヵ月後に検診しましょ」と言っていったい何人が3ヵ月後に来院されるでしょうか?私は3ヶ月も目を離せない患者さんとは一体何なのかわかりません。生え変わり時期の子どもか歯周病のきつい患者さんかそのくらいかな?
嶋村歯科医院では寧ろその患者さんにとって適度な期間は約2年間と思っています。無論、もっと早い期間の患者さんもいますしオリンピックごとの方もいます。
その方にとって必要な検診とは何か?一緒に考えていくことも治療の大切な項目なのです。
1年で1番痛い 腫れた の多い1週間
地蔵盆の時期は朝晩が少しだけ涼しくなります。夏ばての時期ですね。夏の高校野球が終わり夏休みの宿題が残り何かと季節は秋に向かいます。
で、そんな時にポーンと腫れてくるのです。今まで何とか残してきていた歯槽膿漏の歯、抜くのがいやで逃げ回っていた親知らず、欠けて放置していた虫歯がポーンと痛んだり腫れたりします。一般的には痛みの後1日か2日目に
腫れが出てきます。嶋村歯科医院では初診時には急性症状を取り除くことにしています。あまり大層な事は却って症状を悪化させることが多いのです。
日頃のお手入れと懇意にしているかかりつけ歯科医院は大切ですね。
入れ歯(義歯)を作るときに思うこと
義歯を作製するときには多くの守るべき基本があります。実際に駆け出しのころには何を作っていたのかなと反省することもあります。それでも10年、15年前の義歯を使っていただける方が久々に調整をしたいと来院して頂いたときには中学校や高校の自分の成績表を見せられる気がして懐かしいやら恥ずかしいやら・・・です。長い期間使用して頂いた方に感謝するとともに一緒に義歯を作製した歯科技工士にも感謝するとともにそのときの経過状況を写真や実物であれこれ議論して今後のことを相談することは嶋村歯科医院では時折見かける光景です。
以前のブログで取り上げました嶋村歯科医院作成のコーヌス義歯は最長20年を迎えています。2歯欠損2歯支台出の装置です。基本に忠実に作成したものは長持ちします。凡そ2歯欠損の場合で20年使用できる装置はほかには見当がつきません(インプラントはどうかな?)。多数歯欠損になればなるほど使用期間は長くなりますが、20年は確かに長い。
義歯作製時に例えば守るべき基本が10項目あるとして、それらの基本をしっかり遵守して作製された義歯は確かに良いものですが患者さんのお口の中の特性(えずきやすい、べろが前に出やすい、しゃべる癖、食べ物の嗜好等)によってはその基本の1項目や2~3項目をだめにしなくてはいけないときがあります。それでも10項目の基本を遵守していれば結果として残った7~9項目の基本が技師の基本性能を守ってくれます。嶋村歯科医院ではそのような硬派の考え方を医院開設以来(今年で96年目です)押し通しています。
「義歯快適患者再来」と言う言葉が歯科の世界にはあります。例え時代が変わっても良く噛みたいと願う方の思いは同じです。義歯でお悩みの方は何時でもご相談にのります。最後は宣伝になってしまいました。 恐縮です。