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院長ブログ

歯科用レントゲンの安全性について

レントゲン撮影による放射線障害について凄く心配をされている方がおられます。過剰な心配を煽る方もいますのでここで少し冷静な科学的事実を挙げてみます。

放射線の理解を難しくさせている原因の一つは使用単位の混在です。Bq(ベクレル)は放射性物質が放射線を出す能力。Gy (グレイ)は放射線から与えられたエネルギー量で1Gyは1Jで表されます。Sv(シーベルト)は実効線量の単位で個人が受ける影響の度合いを表す単位です。

用語一つでさえこんがらがります。ここではレントゲン撮影に関しての患者さんへの影響を考える場なのでSvで考えてみます。歯科治療での被曝線量は0.008m Svです。自然の中では大地,宇宙、空気、食物等から年間約2.1m Sv被爆しています。腹部レントゲンでのレントゲン線量が1.0mSv内外です。

100m Sv以下でのがんの発生率の上昇は確認できません(100m Sv以上では統計上極めて少しずつ上昇)。因みに成田から沖縄のフライトでは2.57mSvです。

歯科治療でのレントゲン撮影での影響の少なさは理解して頂けると思います。勿論1枚の歯科レントゲンでの被爆量が僅かだからといって無制限に撮影して良いというものではありません。飽くまで撮影の利益性と危険性の上で利益性の勝っている場合にのみ撮影は許されるべきものだと思います。もしご心配の折には医院窓口まで申し出を下さい。

放射線被ばくの早見図

投稿者 shimamurashika