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「唾液」と「感染予防」のお話

唾液は唾液腺で血液をろ過して1日に1~1.5L産生され口腔内を清潔に保ち、消化液、味覚補助、歯の補修(再石灰化)、そして、菌(細菌やウイルス)の侵入から体を守る役割をしています。
菌は粘膜から体内に侵入するので菌の着いた手で目をこすったり、口腔内が不潔であったりすると容易に感染が成立します。口腔、目、鼻は、菌の最初の入り口であり関所です。新型コロナウイルス(正式にはSARS-CoV-2)に関しても飛沫、接触感染ということが言われていますが最終的には粘膜からの侵入です。
ウイルスは歯周病菌の助けを借りて歯肉から侵入します。口腔内が不潔で歯肉出血や物詰りある方は感染の危険性が高いとされています。一方、唾液にはIgAという抗菌物質(免疫物質)が多く含まれ、菌の侵入を強力に阻止しています。
免疫の最前線で活躍する唾液の分泌を促進するには適切な水分摂取、よく噛んで食事をする、抗酸化食品(納豆、ネギ、ニラ等)摂取、唾液腺マッサージが有効です。健康的な食生活と清潔なお口の環境は免疫力の向上(感染予防)に直結し、健康生活の第一歩となります。(文責 嶋村浩一)

投稿者 shimamurashika