嶋村歯科医院

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くすのき瓦版7月号

くすのき瓦版 7月号をアップします。
今回は「夏の飲み物」です。別にお酒は夏だけではないのですがビールが大好きな嶋村は7月に出しました。

夏の飲み物(その1)
夏の風呂上りの冷たいビールは何物にも替え難いものですね。ビールは苦いので嫌だが缶チューハイならば好きという方も今月号をよくお読みください。
飲み物にはむし歯になり易い飲み物となり難いものがあります。ご存知でしたか?歯は酸性になると溶け出します。酸アルカリを示す数字をpH(ペーハー或いはピーエッチと呼びます)で示しますがpHが5.6以下で成人のエナメル質は溶け出します。因みにpH7が中性を示し、それより低い値は酸性を示します。因みに唾液はpH6~7(個人差或いは時間により差があります)で基本的に歯の溶け出す事を防いでいます。
さてお酒の話ですが、缶チューハイ(レモン)、梅酒、赤ワイン、ビール、日本酒、焼酎、ウイスキーの中でどのお酒の酸性度が一番強いでしょうか?答えは缶チューハイ、梅酒がpH2.9で一番酸性が強い数字を出しています。次いで赤ワインが3.8、ビールが4.3、日本酒が4.4、焼酎が4.9、ウイスキーが5.0となっています。ですから「缶チューハイをチビリチビリずーっと飲んで知らない間に歯ブラシもしないで寝てしまった」という事が多い人ははむし歯になり易い生活なのでご注意ください。長時間、酸性の環境の下で歯を晒している訳ですから歯が溶け出てしまうのです。どうです?貴方はそのような事はなかったですか?
お酒は穀物を発酵させてアルコールを作るために酸性になります。そしてアルコールの製造過程で産生される乳酸、クエン酸、コハク酸を初めとする有機酸が更に酸性に移行させます。
焼酎やウイスキーといった蒸留酒は発酵後に蒸留するために有機酸が少なくなり酸性の度合いが少なく(pH7に比較的近くなり)、ワイン、ビール、日本酒といった醸造酒は有機酸が残り比較的pHが低くなるのです。しかしその有機酸がお酒の旨味の正体であることは皮肉な事です。そして缶チューハイや梅酒は果汁成分(クエン酸)によって酸性の度合いが更に強くなりむし歯になりやすい飲み物に分類できると思います。
しかしお酒は楽しいし美味しいものです。楽しく好きなお酒を適量飲んで食べて、最後はお茶でも飲んで、きれいに歯ブラシをして寝て頂ければ「お酒は百薬の長」であることに変わりはありません。因みに私はお酒の類は何でも大好きです。今までに何本かのむし歯は経験していますがそれでも神経を取った歯はありません。手入れさえしていればそんなに虫歯になる事はないのです。缶チューハイのお好きな方もどうかご安心下さい。
今月はお酒の話で終わってしまいました。次回はお酒を飲まない方、子どもさんのための飲み物のお話をします。

投稿者 shimamurashika
くすのき瓦版6月号

くすのき瓦版6月号では歯科矯正で良くある相談を掲載しました。小学生の前歯の相談で、前歯がすいていること、傾いていることに対しての相談が多いので決してあわてなくても良いですと言う内容を記載しています。ご一読を頂ければ幸甚です。

醜いアヒルの子

「醜いアヒルの子」はアンデルセン童話の中に出てくるお話です。読者の方は歯の事と何の関係があるのかと思われることでしょう。実は「醜いアヒルの子」は小児歯科の分野でも古くから用いられている言葉なのです。
私たち歯科医師は、上の前歯が生えてくる小学校の1年或いは2年生から犬歯の生えてくる時期までの前歯の隙間が開いている時期の事を「醜いアヒルの子の時期」と呼んでいます。自分は「醜いアヒル」と思っていたが実は成長をした時にはきれいな白鳥になっていたという話がこの時期に当てはまるためにこのような名前になったのでしょう。
多くの場合、上の前歯は外側に傾斜して生えてきます。それは側切歯(前歯から2番目の歯)が骨の中で前歯の根を中心方向に押している為で、結果として前歯の頭を外側に回転さています。次の側切歯が生えて来るときには犬歯が側切歯の根を中心方向に押す為に側切歯から側切歯まで合せて4本の前歯が外側に傾斜して生えている状態になります。そして小学校5年生から6年生になって犬歯が生えてきた時に初めて前の4本或いは6本がまっすぐに生えてくるのです。成長した時にはすっかりきれいな白鳥になっていたという事です。
しかし最近は顎が小さくなり又、歯が多少大きくなった為に顎の大きさと歯の大きさが不揃いになる傾向が強くなり、歯並びの悪い傾向の子どもを見かける事が多くなりました。そして保護者の方の健康意識の向上もあり矯正治療にかかるお子さんも増えてきています。
前歯の隙間はこの「醜いアヒルの子の時期」に「犬歯の萌出を待ってみる事。あまり急いでの治療の必要はない。」という事が矯正歯科の一般的な常識です。只この時期の注意事項として、特に低学年の子どもさんにおいては上唇の真中の筋(上唇小帯)がきつすぎない事、口呼吸のない事、6歳臼歯のムシ歯予防が出来ている事を保護者の方に確認して頂くことをお願いします。そして前歯が大きく空いている場合には過剰歯の有無をかかりつけの歯科医院で調べてもらう事も(レントゲン1枚で分かります)合せてお願いします。

投稿者 shimamurashika
くすのき瓦版 5月号

くすのき瓦版の5月号が出ましたので、アップします。亀岡市以外の読者の方にも一読をお願いします。
歯科検診を開設しています。4月号はむし歯、5月号は歯肉炎、熾烈、咬合(歯並びやかみ合わせ)、歯垢(歯の汚れ、プラーク)そして額関節について解説します。

歯科健診の結果は如何でしたか?  学校歯科健診(その2)

学校歯科健診はむし歯の治療の立場ではなく、むし歯予防を主眼にした健診になってきた事を前回お話しました。それは、家庭での歯科知識の充実やフッ素の有効な応用によってむし歯が昔の約1/3に減ってきた事や、社会の健康に対しての認識が高まってきている事が大きく関係しています。
歯は結晶構造をしています。生えたばかりの子どもの歯は未成熟でとてもむし歯になり易いのが特徴です。学校歯科医師もなるべく歯を削らないで歯質の成熟を図っていく事を願っています。むし歯の健診はそのような思いで行われている事をご理解下さい。
歯肉炎はむし歯の減少とは違い増加している感じを持ちます。原因としては軟食、スナック菓子の氾濫、夜型生活への移行等が考えられます。子供の歯周病はその大半が歯肉に限局しています。正しい歯ブラシの使用と簡単な歯石の除去できれいに治りますのでご安心下さい。歯肉の評価が「1」の場合は適切な歯ブラシによって改善します。「2」の場合は医院での治療が必要になってきます。また「1」の場合でも中々歯ブラシをしない子供さんはかかりつけの歯科医院で歯ブラシの動機付けをしてもらうのも有効な事です。「先生もっとちゃんと磨くように言ってやってくださいよーっ」という保護者の声は多く聞きます。子どもも個別に歯ブラシを指導されると頑張って磨き出します。
同様に歯垢の判断ではほとんど付着なし「0」、若干の(歯面の1/3以下)付着あり「1」、相当の(歯面の1/3以上)付着あり「2」と判断しますがこの分野で「2」の判定の児童はむし歯や歯肉の評価も相当悪いことが多く家庭でのご指導も含めて今後を考えていく事が求められると思います。
 歯列、咬合については実際に治療について医療保険がきかないことが多いのですが最近の傾向として関心をお持ちの家庭が多くなってきています。一般的に骨格的な問題のある場合は早期に治療開始が望ましいのですが、なかなか保護者の感覚では「もう少し様子を見て・・・。」といった事も多いと思います。少なくとも指吸い、頬杖をつくといった癖は直しておきたいものです。歯並びの問題も最近は多く、かかりつけの先生に相談をされる事が望ましいと思います。
 顎関節は顎の運動時の雑音、痛みや運動障害について調べます。最大開口時に指が3本お口に入るようならば一応は正常範囲です。学年が上がっていくほど顎関節の問題は多くなる傾向があります。原因はストレスや歯列咬合等の問題が絡み合った結果と考えられます。顎関節の問題の多くはマウスピースを用いて治療しますがこれば医療保険が適用されます。

投稿者 shimamurashika
くすのき瓦版 4月号

亀岡市にくすのき瓦版と言う新聞があります。
嶋村は京都府歯科医師会口丹波支部(亀岡市、南丹市、京丹波町の南丹保健所管内)支部長として記事を書くことになっています。今回は4月15日掲載された文章を読んで頂きます。

はじめまして 歯科医師会です      学校歯科健診(その1)

はじめまして。京都府歯科医師会口丹波支部長の嶋村浩一です。宜しくお願いします。
 私たち歯科医師会は学術、啓蒙、医療保険そして会員の親睦の4つの活動をしています。その中でも院外で行う啓蒙活動は日頃お見かけすることの少ない方と接する事が多く、私の大好きな仕事の一つです。主な活動内容は、学校での歯科健診・歯ブラシ指導・フッ化物洗口・学校保健会参加、乳幼児歯科健診、保健センター等での健康相談や講演会開催、毎年10月に開催する「歯のひろば」が挙げられます。この「くすのき瓦版」に寄稿するのも啓蒙活動の一環です。
子どもたちが新しい学校、学年を迎えるこの時期ですが、学校歯科医師は学校歯科健診から新年度が始まります。保護者の方にとっても、まもなく始まる内科検診、身体測定、視力、聴力、耳鼻科健診そして歯科健診は大きな関心事だと思います。最近の学校歯科健診は平成8年に健診内容が改定されたもので、むし歯、歯肉、歯垢、歯列(歯並び)、咬合(噛み合わせ)、顎関節の6つが健診項目になっています。保護者の小中学校の時代とは多少内容が違いますので今回と次回の2回に分けてその説明をさせて頂きます。
むし歯は家庭での歯科知識の充実、フッ素の入った歯磨き粉が多くなった事、そして学校でのフッ化物洗口(フッ素の入った水で毎週1回1分間うがいをする)の完全実施によって昔の約1/3に減ってきました。そのために従来の治療中心の考えから予防歯科的な考え方に変えて健診が行われています。「初期むし歯は治ります」というコマーシャルがある様に「初期虫歯CO(シーオー)があるので予防しましょう」。歯科治療が必要なむし歯があります。そして永久歯が生えてきているので乳歯を抜く時期にきていますよという意味で「要注意乳歯」の3つの評価になっています。
フッ素応用の先進地域である亀岡市、園部町、和知町では子どもの虫歯がほかの地域に比べて少なく、しかも成人になってもむし歯が少ないという事が知られています。このフッ素応用(フッ化物洗口)も健診内容の変更と同じ平成8年度より亀岡市の全ての小学校で行われており、京都市でも昨年度から全ての市立小学校でフッ化物洗口が始まっています。これも私たちの啓蒙活動の一つの成果です。

紙面の関係でむし歯以外の5項目についての説明は次回5月号でさせて頂きます。今後とも宜しくお願いします。(文責 嶋村浩一)

投稿者 shimamurashika
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