亀岡市の歯医者 | 嶋村歯科医院

くすのき瓦版

くすのき瓦版 10月号

くすのき瓦版(10月号) 「血液サラサラのお薬(ワーファリン」」

INR(アイ・エヌ・アール)という言葉をご存知でしょうか?新しい女子ユニットではありません。K-POPグループでもなく今月は「健康とお薬」のお話です。INR(或いはPT-INRと表示されます)は血液の凝固機能(凝血能力)の検査項目です。正常値は「0.9~1.1」であり「3.0」を越える数字は相当血が固まり難い状態です。脳梗塞、心筋梗塞、不整脈の治療や予防的な意味合いで「血液サラサラのお薬(特にワーファリン)」を服用されている方は是非お読みください。
このINRはざっくり言えば「患者さんの凝血機能と正常な凝血機能の比」です。「血液サラサラのお薬」はINRが「1.6~2.8」の範囲で維持するように処方されています。歯科治療では抜歯や歯石除去といった出血を伴う処置が多いのでこのINRは歯科医師が知りたい数字なのです。抜歯はうまくいったが血が止まらなかったということは避けたいですからね。
INRが「2.8~3.0程度以下」ならば通常の抜歯を含めた歯科処置は行えると言うことが一般的な考え方です。抜歯の何日か前から休薬した時代もありましたが、寧ろ最近では歯科治療での止血処置に留意すれば休薬しないことが推奨されています。つまり「うまく凝血機能の管理されている患者さんは抜歯の何日か前から休薬する必要はありません」ということです。しかしこれはあくまで「数字」のお話です。当日の体調や処置の程度によって歯科治療の可否がありますので宜しくご理解ください。
それではHbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)という言葉をご存知でしょうか?これは糖尿病の病態の指標となる数字で正常値は「4.3~5.8」です。従来は「空腹時血糖値」を大切にしていましたが直前の食事の影響を受け易いこともあり、最近ではHbA1cを糖尿病の病態の指標にしています。できれば「5.8以下」での歯科処置が望ましいわけですが自分の数字をよく知っている方はあまり多くはありません。「6.5以上」の数字では、感染や創傷治癒の遅れの可能性が多いといわれています。
歯科治療で血が止まらなかったり、傷が膿んだりすることは避けたいですのでINRやHbA1cの数値がわからない方に対してはかかりつけ内科に照会することが必要になります。時には即日歯科処置に入れないこともあります。是非ご自身の健康のためにも血液検査の数字を知り、何処かにメモしておかれることも大事なことです。
                               文責 嶋村浩一

投稿者 嶋村歯科医院